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第68回比企地区秋季高校演劇発表会にお邪魔したわよ 「Another life が座る場所」埼玉県立松山女子高等学校 編


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おつかれさまです。

トリ務める松山女子高はめっちゃ硬派な物語

これは重い。なんという重苦しさ。週末の午後にこの重苦しさ。舞台セットからして何かしら心理的な不安を掻き立てるような印象。とってもヘビーな舞台だったわ。毎日生きていくということ。人生には進むことも戻ることも立ち止まることもできない瞬間、まぁ長い目でみると瞬間なんだけど当人にとっては永遠とも感じられる時間ってあると思うのだけれどそのなかで生きることをやめてしまう選択をするしかないという、これは周りにどれだけ自分のことを想ってくれている人たちがいてもどうしようもない、もう本当に本人にしか見えない世界ってのがあっていや世界というのは結局他者が作り上げた自分像を演じるしかないのだけれど、演じることが難しくなってしまった、世界の理屈とは断絶されてしまった人にとっての戻るべき世界って一体どうなってしまうの、そんな場所ってあるのって話よね。ひとつ前の農大三高さんの舞台とはまた一転、まったく笑いの要素のないシリアスドラマ。しかもラストも救いがないという。

演じる側にも重すぎるんでは

演じる生徒さんたちも正直これはキツイんじゃないかしらね。演じる上でのリアリティ、説得力っていうのを求められた時に生徒さんたちの人生経験の中からなにか役につながるようなものを探してくるというか、絞り出してくる作業ってのが今回はとっても難しいと思うのよね。ただ戦争という限定的なシチュエーションにとらわれることなく純粋に親しい人を想う気持ち、助けたい気持ちっていうのは小沢健二先生おっしゃるところの「強い気持ち 強い愛」として生徒さんたちの中にも必ずあるものだからその歌詞にある「心をギュッとつなぐ 幾つもの悲しみも残らず捧げあう」っていうことをできなくなってしまうというのはどういうことなのか、ということを考えながら演じていたのかしらと思ったりしたのだけれど。純粋に人を想う気持ちが届かない、以前とはすっかり変わってしまった彼に対してどう接していけばいいのか。経験にないことを演じるというのは想像で演じるするしかないわけで非常に苦しい思いをされていたんじゃないかしらね、演者も演出の生徒さんも。

人生=もどかしさの連続?!

自分が消化していない、理解していないものを他者に表現して伝えるってのはとてももどかしい気持ちになるわけで、実はそれこそが戦争から帰還した彼が帰るべき場所で感じたことであり、彼を迎えた人たちが彼に対して抱いた気持ちであり、互いを想いあいながらも理解しあえないならば、この世界から立ち去る、旅立つことでそのもどかしさを終わらせることができるんじゃないかというね。

この劇を選んだ目的

で、演目をチョイスしたのは顧問の先生か生徒さんかわからないのだけれど今回の舞台のテーマってのはこの「もどかしさの行方」だったんじゃないかしらと思ったり。「伝わっているんだろうか」「理解されているんだろうか」今回の舞台に取り組んだ生徒さんたちがその「もどかしさ」を認識することこそがひとつ人として階段を上ることになっていくんじゃないかなとかなんとかオネェの戯言でございます、はい。

全然関係ないですけど最近「逆襲のシャア」観たんですよ。もちろん機動戦士ガンダムよ。今映画館でやっていますけどもアムロとシャアって結局お互いを理解しようとしつつできないままこの世界から立ち去ることで前に進もうとするわけですけど、まぁちょっとこの舞台を観てそんなことも思い出したりしてしまいました。というのもオネェの戯言でございます。

 

と下沼公園でまったりとわけのわからないことを考えていた、9月最後の日曜日でございました。

 

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