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今更だけど「千と千尋の神隠し」を観てきたので感想とか

※とうとう興行収入で「鬼滅の刃」が歴代1位になりました!!

おつかれさまです。

わからない物語

全然わからない。あたくしには全然わからなかったです。面白いしスクリーンに釘付けになるし続きは気になるけど話は全然わからない。これが正直な感想かしらね。

 

ただその千尋、言い換えれば若者が何かを成し遂げる時に、それが社会的正義や大義名分のあるものではなく個人的なことであったとしても、簡単に諦めてしまわないで喰らいついていく。必死になってぶら下がっていく。

 

「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」

 

ではないけれど、飛び込んでみたときにはじめてわかることがあるっていう感じなのかなぁ。千尋とハクの関係も確か千尋が幼いころ川に落ちてそれを助けたのがハクだったよね。

珍しくダメ人間 

もちろん宮崎駿監督作品をすべて観てきたわけではないんですけど印象としていつも主人公の親御さんはわりとちゃんとした方が多いと思っていたのね。

 

でもこの「千と千尋の神隠し」に出てくる千尋のご両親は、正直なところご都合主義のダメな大人の代表というか、その場の成り行きで考えもせずにどんどん先に進んでしまう。大人の愚かさの代弁者として千尋の両親が描かれている。千尋の手本になるような大人じゃないのよね。

 

親だからってまともな大人とは限らないんだ。それを認めろってことなのかしらん。まぁでも非常に現実的かつなかなか認められない事実だったりするのよね、それって。

ハクの存在 

お互いの出会いを忘れてしまっているが何もわからない千尋に最初に手を差し伸べてきたのはハク。

 

右も左もわからない世界でも必ず誰か信用できる人がいる。まずは一番最初に自分に声をかけてきてくれた人を信用し、彼の言うとおりにすることでその世界での居場所が確保できるようになる。

 

処世術というと言葉は悪いけれど世の中に出たときに自分を守っていく方法、それについて教えてくれているのかしらん。

リンの存在 

また口先では渋々面倒を見ているように感じられる人でも内心では自分のことを心配していてくれたりする。

 

いじわるそうに見える先輩も自分に一人前になってほしいが故の接し方なのでそこで挫けず、やはり信用を得るために指示にきちんと従って行動する。そうすれば結局自分の危機になった時に手助けをしてくれる人になる。

何かを成し遂げるよりも

この映画は何かを成し遂げるよりも周りの人間との関係性を描くことに重点を置いているのかな。「居場所を探す物語」のではなくて「居場所を作る物語」というか。

 

だから流浪をしない。何処にも行けない。ここで、ここから始まる、始めるしかない物語。地に足をつけて生きるということを確認する物語なのかなぁと思った次第でございます、はい。

物語最大の謎 

よく言われていることなんだろうけど、どうして千尋は豚に変えられた両親を助けることができたのか。豚の中に両親がいるかいないか見抜くことができたのかっていう。

 

あれね、理由ないと思うのよね、ぶっちゃけ。いや宮崎監督のなかではちゃんとした回答はあるんだろうけどいちオーディエンスであるあたくしの感想としては

 

「人生の大事な場面で危ない橋を渡ることも必要なんだ」

 

っていう度胸試し的なw人生にはそんな瞬間もあるんだ!っていうことを描いた場面であって答えのわからない選択をしなければならないこともあるっていう、そこから人生に確実な瞬間なんてないってことを伝えたかったのかなぁなんて勝手に想像しております。

そして

鬼滅の刃が公開されるまでは、この映画が日本の歴代興行収入ランキング1位だったわけですが対極にある作品といいますか。

 

千と千尋の神隠し」は語らない映画。「鬼滅の刃」は語る映画。公開のタイミング的なことはさておき作品の内容を考えたときに今は見えないことから何かを読み取ることよりもひたすら説明が必要な時代なのかなっていうのは感じました。

 

正義のための過剰な理論武装より正義って理屈じゃないんじゃないの?っていう時代の方が生きやすいというか窮屈ではなかったかな、と。

今更だけど「もののけ姫」を観てきたので感想とか

※2021年一発目が2020年の感想で恐縮です。。。

おつかれさまです。

ヒーローとヒロイン

アシタカとサンが恋愛感情ではなく人としての仲間っていうのがいいよね。如何にも、というかあらゆる面でヒーローとヒロインって感じ。そら物語だからモーニング娘。的に表現すればヒーロー、ヒロインは

 

「READY? HERO! HERE WE GO! 時間さ NOW! LET’S GO!」

 

っていうのかしらね。なんだかもう冴えない自分が転生して云々とかバカバカしくなるくらい清々しいまでのヒーローとヒロイン像。これが嫌味なくきちんと物語として、続きが観たくなるような形で着地させるっていうのが素晴らしい。

「おわり」と「つづき」

スタッフロールのあとに「おわり」ってスクリーンに出るのよね。でも観客のなかで物語は確実に「つづく」なのよ。よくある尻切れトンボで風呂敷畳まずに伏線放置の「これで終わり?!」じゃなくて「もののけ姫」の場合は

 

「今日のおわり、明日のはじまり」

 

っていうのかしらん。人生っていうか生と死っていうほんとうのはじまりとおわりがあるけれど、毎日の日常というものはおわりとはじまりって別のものではなくて同じものよね。

 

それをこの映画では伝えたいというか、そんなことはなくてあたくしが勝手にそう受け止めているのだけれどまぁどうなのかしらん。

キツイやつら

この映画を観ていてキツイな、と思うのは何をやってもダメな奴はダメっていうかそういう星のもとに凡人というのは生まれついてしまっているというのかしら。がんばって云々っていうより自分の器を生きる。それしかできないっていう。。。

 

で、そうした凡人を否定しない。否定しないからこそキツイんです。one more chanceじゃないから。だからすごく残酷だと思うのよね。キラ星、スター、ヒーロー、ヒロインは生まれつき決まってしまっている。

 

ヒーローもヒロインも出自からずっとそうなのよ。転生したら〇〇だったとかないの。根底にあるのは貴種流離譚なんだろうけど、それにしたって凡人の出る幕なしっていうw

あるべき姿

三人目の主人公、エボシ御前。アシタカやサンが若者のあるべき理想像として描かれていたとするとこちらのエボシ御前は大人のあるべき姿として登場する。

 

与えられた権力ではなく自らの叡智で人々を従え、鉄の生産という危険な重労働につくものたちを常に労い慈しむ。不治の病に侵された者たちになんらかわらぬ人としての接し方と慈悲の心をもつヒロイン。森を切り拓くことで人間にとっての豊かな社会を作ろうとするがそのことで森にすむもののけたちと闘いを繰り広げる。

 

この自分のすべきこと、正しいと信じた道をもっている大人ね。くやしいけどなかなかいないでしょ。もちろん現実世界に「仕事として」そういうものがある方はいらっしゃると思うんだけどね。

 

これ大事なところなんだと思うけど大人ではあるけれど「仕事として」やってるんじゃないのよね。ほんとうの意味でみんなのためにという理想が自分のためになっている人なんですよ、エボシ御前って。だから全然ブレない。ひたすら突き進む。

物語は

物語はアシタカ、サン、エボシ御前の三人を中心に進んでいくのだけれど、誰かが悪いということは描かれない。それぞれの考え方、生き様が違うということは描かれてもそれが悪だという描写はない。

 

そこにあるのは己の理想を求めがむしゃらに闘う姿。それが「生きる」ってことの意味なんだと教えてくれているような気がしたします。とはいいつつそれが凡人じゃないのがツライところなのよね。

 

凡人は転生した来世に期待するしかないのかしらんwww

新年のご挨拶とか

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。そしておつかれさまです。

2020年にやり残したこと 

新年早々やり残したことのお話をするのもなんなんですけども去年の延長線上に今年があるわけでまずは2020年の反省だろうと。で、本来11日にまとめておこうと思ったのですけれど、うっかり眠ってしまいました。。。

 

まぁこのブログに関してでございますが、2020年書き残してしまったものが何本かありましてアニメ映画については

 

・「劇場版SHIROBAKO

・「もののけ姫

・「千と千尋の神隠し

・「君は彼方」

・「MX4D劇場版鬼滅の刃

 

アイドル関連では

・「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46

小片リサさんの今後の活動について 

 

ですね。まったく手をつけてないものと下書きしたまま何故か放置したままのものとあります。なんだろう、気が乗らないままで時間だけが過ぎてしまっただけな気もいたします。。。

2021年はどうなることやら 

このご時世、だんだんと雲行きも怪しくなってまいりまして映画館といいますか世の中自体が、ちょっとどうなるかわからないんですけども今年もできるだけ劇場で作品を鑑賞していきたいなと思っている次第です、はい。

生の舞台は今年も厳しそうだわね

こちらの方は配信に期待するしかないのでしょうけど商業演劇と違って元々一般公開前提というわけでもないでしょうから難しそうね。。。

2021年の期待したい映画はこちら!


『シン・エヴァンゲリオン劇場版』本予告【公式】


「プリンセス・プリンシパル Crown Handler」第1章 本予告


『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』ティザーPV

って全部2020年の公開延期作品じゃないですか。。。

 

今更ですが「劇場版機動戦士ZガンダムA New Translation」三部作を観てきたので感想とか

一年近く前のお話なので大変恐縮でございます。 

 

おつかれさまです。

劇場版?!新訳?!

わざわざ新訳、なんてついているもんですから、もちろんただの総集編ってわけじゃなくてよ。しかも今回はガンダム40周年記念ということでTOHOシネマズさんのTCX上映、施設利用の追加料金はないのだけれど特別料金表示という仕様。まぁ単純に割引サービスなしってだけでいつも通常料金というだけなんですけどね。

TCXって何?

いやこれも今更なんですけどもTOHOシネマズさんの独自規格エクスララージスクリーンですよ!というわけで詳しくは

help.tohotheater.jp

よくあるお問い合わせをご参照ください。

当時の評判

で、今回の劇場版機動戦士Zガンダム2005年から2006年あたりの上映作品じゃない?!でオリジナルのTVシリーズはっていったら1985年から1986年。そんなもんだからオリジナル素材と新規の映像のマッチングで違和感がないようにエイジングという技法で、新作部分の画質を旧作に合わせる的なことをしていたのよね。

 

で、それは当然、初回上映の当時から物議を醸したわけよね。どうせやるなら全部新作で作り直せってのはまぁ予算的に難しかったんでしょうけども、ちょっとねぇ。内容よりもまずこの画質の問題で酷評されることが多かったわね。

 

星を継ぐ者」「恋人たち」「星の鼓動は愛」まぁ三部作ね、結局観ちゃったんですけど週替わり一日一回上映とかもうTOHOシネマズさんのやる気のなさw(失礼!)

いろんな意味で広すぎ

いやまぁマーケティングの的確さっていうんでしょうか。300人以上入るシアターにあたくし入れて10人もいないとかね。もうびっくりですよ。そんなに不評だったのかしらん。いやもう再評価の時期だと思うんだけどねぇ。。。

第一部 星を継ぐ者 

カミーユエゥーゴ入りからアムロとシャアの再会までが主なストーリー。まぁ再編集版いや新訳、だから仕方ないけど物語の展開があっという間でTVシリーズが丁寧に描いていた部分を完全にぶっ壊すという意味では確かに新訳だわねぇ。

 

で、尺の関係でしょうけどタメがないのよね、どのキャラが何をするにも躊躇している暇がないっていうとおかしいんだけどw躊躇なくどんどん進んでいくからねぇ。そのあたりも違和感あるかしらね。

 

まぁ軟禁状態のアムロもあっという間に脱出してカラバに合流してるし。キャラがそうねぇ全体に軽快といえば聞えがいいけど軽いのよ。

 

いちばん寂しかったのはアムロがクワトロ大尉に「MS1台置いて行ってくれ」って頼んだらクワトロ大尉が

 

リックディアスエウーゴが開発したんだ」

 

とか

 

「マーク2はカミーユが慣れてるから」

 

って1台も置いていかないのよね。再会はしたんだけれどもやっぱりわだかまりというのかしらね。あるんですよ今も。ともに戦う姿勢を見せながらニュータイプとしてのアムロのことはやはり全面的に許すことができないのよね。

 

で、クワトロ大尉はそのまま宇宙に戻ってしまうのだけれど逆襲のシャアで旧式のリィ・ガズィを駆るアムロサイコフレームの技術をあえて情報漏洩させてνガンダムの完成を支援させるところとか、再び敵味方に別れた時に決着をつけるというより自分のことを止めてほしかったんだろうねぇ。

 

逆襲のシャア」あってのクアトロ大尉の心境、見方が変わってくるわよね。そういう意味では今回の新約第一部は面白いところもございます、はい。

第二部 恋人たち 

カミーユってのはナイーブな感じだけど相当な女たらしになってしまったというか、TV版よりもかなりプレイボーイ風なのよね。

 

女性に対してクール。だからフォウに対しても特別思い入れがないまま話が流れていく感じ。あんまり内省的な感じでもなくなってしまって、ちょっと寂しいわね。

 

ティターンズのジェリド中尉がことあるごとに新モビルスーツで登場してはやられ登場してはやられっていう尺の関係wなのかしらないけどほんとうに最後までやられるためだけに出てきたキャラになってしまっているのよね。

 

そもそもカミーユを暴走させたきっかけがジェリド中尉だったわけだけど劇場版ではカミーユの母親を殺害した後も影が薄いまま、やられ役を全うっていうねぇ。

主役メカ交代 

Zガンダムが登場するもののなんだかとっても軽い扱い。

 

「新型が完成したので持ってきました」

「なるほど」

 

くらいの感じでwクアトロ大尉のリックディアス百式もそうなんだけどテレビ版観ていること前提なのかなんの説明もなく新型に乗り換えるから「ありがたみ」がないのよねぇ。メカ好きな方からすると物足りないかもしれない。

ハマーン登場 

この第二部ではネオジオンエゥーゴと遭遇するところまで。で、このシーンは完全新作というか劇場版オリジナルMSとしてハマーン専用ガザCが登場するのよね。

 

まぁカラーリングがキュベレイと同じってだけでデザイン自体はほかのガザCと同じなんだけどTV版よりもシルエットがリファインされているっていうのかな。TV版だと完全に雑魚メカポジション(初代でいうところのボールみたいな)撃破されるために飛んでるだけみたいな感じでしたけど、劇場版ではネオジオンの最新量産型MSとしてシンボル的な扱いなのよね。そしてそれがまた画になるっていうのかな。

第三部 星の鼓動は愛 

で、劇場版一番の問題作というか新約部分、テレビ版からの改変がいちばん大きいのがこの第三部。メインはハマーンシロッコ、クワトロ大尉のコロニーレーザー内での会話劇よね。相変わらず「どいつもこいつも説教臭い」ことを仰っているわけですが、でもこれがZガンダムの神髄というか「これぞZガンダム!!」とでもいう場面だから、これはこれでいいんですよね。

 

オリジナルのテレビ版では主人公カミーユが最後にシロッコモビルスーツ、ジ・Оに特攻。精神を崩壊するっていうバッドエンドだったわけですが劇場版ではカーミユは特攻するもののシロッコに精神を破壊されることなくZガンダム、ジ・Оに突き刺さった機種であるシールドと背部のウイングバインダーは廃棄、で戦場空域から無事離脱。

 

駆けつけたファと抱き合い「お互い無事で良かった良かった」的な。最後の最後に「こんなのZガンダムじゃねぇ」っていう場面を見せつけくださいます。

 

カミーユ無事ならせめてZガンダムは大破させろよって正直思います。カミーユが無事で戦争はこれからも続いていく、っていうのはわかるけどもねぇ。

 

正史という言い方が今現在通じるのかとうかわかりませんけど最後にほぼほぼ無傷だった主役メカって今回のZガンダムくらいじゃないのって。

 

公開当時はダブルゼータ黒歴史にするために歴史を改変したっていう印象が強かったのよね。でも改めてみるとダブルゼータのコメディ的なノリにつなげるような軽いエンディングにしてみました!って印象になったわ。

 

まぁΖガンダムはほぼ無傷だしカミーユも発狂しないのでパイロットの座も空席にならないだろうし物語としてはやはりダブルゼータにつながらないのかな。

 

ハマーン率いるネオジオンのことも消息不明になったクワトロ大尉のことも語られず、三部作、劇場版三本も作って

 

「で、結局何がどうなったの?!」

 

っていう終わり方でいやもう敗北感しかないわよ、観ているこっちも。何も変わらないってお話なのかもしれないけどねw

第四部を希望します 

あたくし的には第一部から第三部までは新作部分抜きで本当に再編集だけで良かったと思うのよね。で、劇場版Zガンダム第四部を完全新作で制作したいただいた方がどんなによかったか。

 

まぁ言ってみたらΖガンダムの新作というよりダブルゼータ部分の完全新作よね。作り直すとしたらそこだろっていうね。

 

機動戦士ガンダムZZ」リメイクではなくてあくまで「機動戦士Zガンダム」の新作としてよ。なんの解決もしないまま「新約」もなにもないでしょうよっていうこと。本家によるパラレルワールドをやってしまった以上もうこれからは遠慮することはないわけだからw

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引用元https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-33-90/yqsbc547/folder/1184194/21/61289221/img_5?1298121905

今でも全然イケますでしょこのガンダム

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引用元http://mmoloda-msgo.x0.com/image/60662.jpg

この世界観もアリだわよねぇ。

「ジョゼと虎と魚たち」を観たので感想とか

おつかれさまです。

ロマンティックな純愛物語 

ジョゼと虎と魚たち」については原作小説、実写版映画ともに未読・未視聴なので今回のアニメ映画版についてお話をさせていただきます。

アニメとして 

まずね絵が綺麗。作画が丁寧で劇伴もいい。ジョゼ役の清原果耶さんは声優ではなく女優ではあるけど舞台となる大阪府の出身で話し言葉も違和感がない。アニメとして実に丁寧に手堅く作っている印象だったわね。で、それが感動巨編かっていうとまた別の話なんだけど。。。

思いがけないシチュエーション 

崎谷健次郎先生の歌じゃないけれど

 

「愛なんて 思いがけないSITUATION 偶然に堕ちていく二人」

 

ってやつです、はい。

 

主人公である鈴川恒夫(管理人)と山村クミ子(ジョゼ)の偶然の出会いから必然の再会までの物語を描くのがこの映画だと思うのよ。場面はともに車椅子で坂道を転がり落ちてくるジョゼを管理人が受け止めるというシチュエーション。はじめての出会いから紆余曲折を経て再会を果たす、二人の軌跡からオーディエンスは何を見つけられるのかということなのよね。

登場人物 

夢のために留学を志す大学生、鈴川恒夫(管理人)。車椅子生活で思い通りにならない毎日と自身に苛立ちを抱えている山村クミ子(ジョゼ)。ジョゼの祖母で保護者であり恒夫に管理人のアルバイトを斡旋した山村チヅ。恒夫のアルバイト仲間でジョゼと恒夫を見守る松浦隼人と二ノ宮舞。図書館の司書でジョゼのサポートをする岸本花菜。

 

登場人物が基本性善説というか「良い人」ばっかりなんですよ。いや別にそれ悪いことじゃないんだけど物語、映画として観た時に最大の違和感になってしまっているといいますか。別の言い方するとファンタジー感が漂っているのよね。善人だらけの世界ってないからね。いちばん歪んでいるのがジョゼなんだけど、存在としての悪意じゃないしね。

物語とは 

善人だけで映画、物語が成り立つのかっていう話なんですけども実際のところどうでしょう。そこがこの映画の強みでもあり弱みになっている部分だと思うのよね。

 

まぁ強みとしたら汚い世俗(失礼!)から目を背向けての純愛物語っていうことなんですけども逆に弱みとしたら登場人物たちは人間の綺麗な面しか描いていないので、上辺だけをなぞっているようなご都合主義の絵空事に見えてしまうのよね。

物語の軽さ 

まぁそんな大層な話でもないんだけど、この映画が刺さらない人にとって何が足りなかったかというと痛みの描写だと思うのよね。で、今回、痛みの描写ってのは重さね。管理人が交通事故にあった時にジョゼのいたたまれない気持ちっていうのがガツンとこないわけですよ。

 

自分のせいで人が車にはねられた時に人生変わるじゃない?!わりと悪い方にwでもわりとあっさり許されちゃう。人間そんな簡単に「仕方ねぇ」とはならないと思うし、まぁ実際ジョゼも管理人の回復を待って姿を消そうとするんだけどね。。。で、それが悪い方向なのかっていうとそうでもないからガツンとこない。

 

今作のジョゼからは「管理人を失うかもしれない恐怖」ってのをまったく感じないのよね。まぁそれちょっと彼女の障碍者という立ち位置からすると、もうちょっと敏感であってもいいんじゃないかなって気はしたわねぇ。

受け止め方はそれぞれだけど 

まぁ受け止め方は人それぞれでこの映画もわりと人間の暗黒面についてはご想像にお任せというかオーディエンスに投げてるところもあると思うわね。善良な部分に光を当てて、そこから生まれる影の形は観ている人たちに委ねる的な。もっとストレートでいいと思うわよ。想いの強さを描くんであればね。

 

まぁ作中で描かれる恒夫の日常が80年代的な、言ってみたら空々しさは今の現実世界があの頃とは想像もできない方向に進んでいるっていうこともあるし、出会いのきっかけではあるけれど障碍者と健常者という二人の関係は、その属性についてあまり語られることもなかったし。古き良きみたいな描写になっちゃってるのよね。。。

 

仲間がいて、恋人がいて、サポートしてくれる人がいて、夢を追うために歩き出せるっていうキラキラした部分に猛烈にスポットを当ててる。なんだか道徳の教科書を用んでいるようなそんな気分になる映画だったりするわよねぇ。まぁそれは悪いことじゃないんだけどね、「青春映画」って視点では。


アニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』ロングPV

このロングPV観たら映画本編観なくてもいいんじゃないってくらい凝縮されてます、はい。

 

原作小説

 

 

原作小説ではなくてあくまで映画のコミカライズ版

 

原作小説のノベライズ版いや映画のノベライズ版だよね?!

久しぶりに「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」を観たので感想とか

おつかれさまです。

新劇場版 第三弾

ヱヴァンゲリヲンの新劇場版は「序」「破」「Q」そして「シン・エヴァンゲリオン」の4作品。完結編である「シン・エヴァンゲリオン


『シン・エヴァンゲリオン劇場版』本予告【公式】

公開が2021年1月に迫るなか、今回は久しぶりに「Q」を観てきたわけですが

 

「序」  TV版の再構築 

「破」「序」の続編 

Q」 「破」の続編を謳いながらほぼほぼ新作 

「シン・エヴァンゲリオン」 「Q」の続編・シリーズ完結編 

 

という解釈で良いのかしらん。新劇場版はスタッフロールの後にTV版風の次回予告があるのだけれど「破」公開時にあった「Q」予告編と公開された「Q」上映版が

 

「全然違うんじゃないの、これ?!」

 

という感じよね。あの予告編はいったい何だったんだっていう。。。

「Q」公開当時の評判 

当時は圧倒的に不評が多かったような印象だわね。まぁその不評の理由は「序」「破」に散りばめられてきた謎を今回も放置、更に唐突な新設定と新たなる謎を巻き散らかす方式で

 

「本当に風呂敷をたたむ気があるのか?!」

 

っていうね。で、逆に好評というのは「これぞエヴァンゲリオン」っていう(何が?!)。まぁ投げっぱなしで回収しないのがエヴァンゲリオンでしょっていうスタンス。

 

新劇場版と銘打っているだけにこのほぼ新作であるエヴァンゲリオンを待っていた方たちもいたのよね。実はあたくしもそのひとりでございました。寧ろ「Q」から始まる物語であっても良かったくらいです、はい。「序」を観た時の「総集編かよ!?」っていう密かな苛立ちが一気にぶっ飛んだ次第です。

物語の本質 

それについては「序」と「破」の感想でも書きましたが基本今回の「Q」でも同じ思いです。そして今回のカヲル君の台詞でもあったようにやっぱりエヴァンゲリオン

 

「シンジ君の居場所を探す物語」

 

と思うのよね。で、何が「序」「破」と「Q」で変わったかというと見せ方よね。真逆になっている。何が真逆なんだって話ではあるんですけども。

真逆になった見せ方 

「序」「破」では乗らないと言ったシンジ君がヱヴァンゲリヲンに乗ることから始まる物語。「Q」は乗るといったシンジ君がヱヴァンゲリヲンに乗らないことから始まる物語。

 

乗らない→乗れ 

乗ります→乗るな 

 

の違いなんだけどざっくり言ってしまうと「あれこれ煩い肉親」と「冷酷な他人」に振り回される「自分」というのかな。

 

まぁいずれにしても最終的にはヱヴァンゲリヲンに搭乗してすべてをリセットしてしまう。

リセットの重み

リセットっていうと言葉の響きがネガティブなんですけども、世界をリセットするトリガーとしての存在。シンジ君は良い方向へ世界を導こうとしているだけなんだよね。決断と行為の軽重とは別に。

 

劇中終盤に「槍」が重要なアイテムとして登場するわけですが

 

「槍を直す」=「槍」だけに「やり直す」

 

っていうほとんど駄洒落みたいな展開につながっていくのよね。

 

いや、そんな軽いタッチの物語じゃないような気がするけれども、物事をうまくやるコツっていうものがあるとすれば、シンジ君とは正反対の考え方

 

「あまり難しく考えないこと」

 

が大事なんじゃないかしらんと思ってみたりするわけです。

「Q」で提示された新たな謎はどうなる?!

すべての謎が完結編で解き明かされなくても良いんじゃなかなという気持ちでございます。受け手が作品を形作る断片から何かをそれぞれつなぎ合わせていけば良いといいますか。

 

作り手側からの「あれは○○の意味です」云々ありがたいネタバレは、今回、少々遠慮をお願いしたい感じだわねぇ。

 

結局、シンジ君の居場所が見つかれば、その他のことはあまりたいした話じゃないしねw


【公式】『これまでのヱヴァンゲリヲン新劇場版』【庵野秀明編集】

これ観てもさっぱりわからんですw

 

 

映画館まで行かなくてもAmazonさんで見放題だったわ。。。

 

siro-touch.hatenablog.com

siro-touch.hatenablog.com

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデンのグッズなの?!シーリングワックス(SEALING WAX)を買ってみたので感想とか

おつかれさまです。

Amazonさんで買いました 

 

ネットで時々見かけて気にはなっていたんですが、とうとう買ってしまいました。まぁ封蝋するようなハイブロウな生活を送っていないので実用品ではなく完全にグッズとしての購入でございます。

そもそもヴァイオレットちゃんの持ち物なの?! 

まぁ商品ページには一言もそんなことは書いていないのです。コスプレや仮装のグッズみたいね。そんなもんだからヴァイオレット・エヴァーガーデン関連のグッズというのもあたくしの思い込みかもしれないわ。。。

 

本当にヴァイオレットちゃんのヴァの字もないんですよ。まぁ当然といえば当然かしら。でもいいんです。わかる人にはちゃんとわかる仕様になっています。

外観はどうでしょう 

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シーリングワックス ケースの外観です

パッと見の色合いはなかなか良い感じなんですが、細かい部分ではいまいちなところもございます。そもそもSEALING WAXってライデンシャフトリヒの文字ではないわよね。。。

 

で、ちょっと見にくいのですけれど、正面向かって右側は角を落としているのですが左側の角はそのまま。

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上蓋、角の面取りが違う。。。

仕上がりとしてどちらが仕様なのか不明です。

 

反対側の蝶番。向かって右側は上蓋と平行に取り付けてありますが、左側はなんと斜めになっていて精度を疑う仕様でございます。

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これは誰でも気がつくでしょ!っていう。。。

まぁ蓋の開閉には支障はないのですけれど外観を考えた時に検品で除外されるレベルと思います。。。

肝心の中身はどうでしょう 

蓋を開けると向かって左から蝋燭x2 スプーンx1 ワックスx3 スタンプx1 のセットになっております。

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パッと見はOK!!

スタンプには細かい小傷がありますが、そちらはあまり気にはなりません。

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C.H郵便社?!

使ってみようと思ったのだけれど 

まずね、蝋燭に灯をともそうとしたら、拙宅にマッチが見当たらないんです。火が使えないとどうもこうもないわよね。。。

気になったところ

Amazonさんで購入したのですけれど、出品している業者さんによって価格が1300円~2000円くらいまでバラバラなのと、海外発送と国内発送があることかしらね。

 

海外発送は、多少お安いことが多いのですけれど時間がかかったり荷物の追跡ができないことがあるので、そういう部分が心配な方は国内発送の業者さんから購入するといいわよ。

 

ほとんどの場合(失礼!)きちんと届きますけども、不良品の返品や交換の際はやっぱりAmazonさんの発送している商品だと安心だわよね。

 

蝶番が斜めに取り付けられているとかありますからね。。。

 


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