おつかれさまです。
例によって
原作未読。TVアニメシリーズは1期をとばしとばしの鑑賞。そんな不真面目なスタンスでの感想で真面目なヲタの方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
近年〇〇さん系の話は巷に溢れておりますが、あたくしのなかでは高木さんはそのなかでも代表格。いや内容は良く知らないけど知名度だけで代表格。そんなイメージ。正座して
「作品のメッセージが~」
なんて唱える作品じゃないないから良いよね(何が?!)。堅苦しい話は抜き抜き。疲れている人に観てほしい映画ではあるんだけど、本当に疲れている人はこういうの虚無感しかないだろうからね、難しいよ。そういう意味で精神的な健康度合いを試される映画でもあります。
で、昔は
まぁあたくしの若いころは
「男女七歳にして席を同じゅうせず」
ってノリだったからね、高木さんと西片の関係自体正直ピンとこない(嘘)™。まぁそれは冗談だけれども、何がピンとこないかっていうと、これはもう時代だから仕方のないことなんですけども今の若い子、高木さんと西片もいつでも簡単にピンポイントで連絡とれるでしょ。あんな時間が止まっているみたいな街でもね。
この作品世界では駅の伝言板に「XYZ」って書くみたいな切羽詰まった感じってないじゃない?そりゃダラダラしますよと。まぁそんな
「あの頃は~」
と古い日記を語る初老に用はねぇ!ってことなんだろうね。悲しいけどこれ現実なのよね。
ふたりの恋は
なんですか世間では恋はスリル、ショック、サスペンスなわけですが(いつの話だよ)、そういうのが全く似合わないふたり。それが高木さんと西片。
世が世なら
「高木さん」「西片」
ではなくて
「高木」「西片くん」
になっていたんだろうけど、そうならなかったところ。それこそがこの作品の成功のポイントというかね。肝だよ肝。「キモっ!」じゃないぞ。肝だよ肝。あたくしとしては勝手に中学生日記版女性上位時代と解釈しながら観ていました。
ガンダーラかよ。。。
まぁこの作品世界の舞台となる小豆島にはお邪魔したことがないのでアレなんですが、全くもってして
その国の名はガンダーラ
何処かにあるユートピア
どうしたら行けるのだろう
教えて欲しい
っていうゴダイゴの名曲「ガンダーラ」の歌詞まんまというかね。あたくしのような草臥れた大人にはなかなかキビシイ映画だったわ。。。
ひとつの答え
中学3年生。中学生最後の夏休みが強調されているけれど、まぁいい歳した大人からするとそこから先の方が長いことを知っているというか知ってしまったから、知りたくなくても知らされてしまったからwその刹那に賭けるみたいな気持ちも
「スローすぎて欠伸がでるぜ」
的な印象になっちゃう。まぁこの作品自体が辛酸嘗太郎的な毎日を送る枯れた初老の為のガンダーラではなくて甘酸嘗太郎の甘酸嘗太郎による甘酸嘗太郎ためのニヤキュン(公式)ストーリーなんだよね。
で、そこがギャルゲーと違って健全なる精神は健全なる身体に宿るといいますか不純なものがなくて保護者会的にもオールオッケー!ってところなんだろうね。
で、そんなふたりの夏物語
君にささやく高木さんと西片、ふたりの夏物語。もうねまさに
「JUST ONLY YOU」
ですよ。で、それはいいんだけど今までのふたりを見守ってきたわけでもなんでもないからwすでにふたりの関係ができあがっちゃっているようにしか見えない。
まぁこのあたりもジェネレーションギャップといいますか村下孝蔵先生の「初恋」を聴くと今でも涙ぐんでしまいますが、高木さんと西片の夏物語はジメっとしたところがないからね。
ニヤキュン選手権が浅いとか深いとかそういう話じゃないんだけどふたりを取り巻く環境、級友や周囲の大人、全てが恵まれた世界線でのお話だからね。なんだろうな、
「この時代の荒波をふたりでサヴァイヴしていこうぜ!」
みたいなの期待している人は端からお呼びじゃない。銀河鉄道999のメーテルと鉄郎よろしく
「高木さーんっ!!」「西片・・・」
なんてお涙頂戴絶叫シーンもないしね。
「どうすんだ、これ」
的なラストではあったわね。結論から申し上げますと
「どうしようもない」
じゃなくて
「どうもしようがない」
いやそれどう違うんだって話ですけどネガとポジみたいな。例えたら高木さんと西片から結婚式の招待状が届いたら祝福はするけど式には欠席みたな(全然わからん)。
人によっては甘酸っぱいというよりたんに酸っぱいものが込み上げてきてしまうかもしれない。まぁ確かにニヤキュンで映画館の床にゴロゴロしながら身悶えるような瞬間もなくはないけれど、あたくし的には
「ちょっと横になるわ・・・」
の方が近いかな。そんなに高木さんのこと好きだったわけじゃないけどねw
え~総評
なんですか今回もちょっとルサンチマン色マシマシの感想になってしまいましたが、映画自体は全然悪くないですよ。まぁちょっと完結編ぽくもある。
ただ誰にでもおススメするかっていうとそれはないです。ある程度健全な生活を送っている方じゃないと、このユーモアセンスは許容できないだろうと思います。シリーズ化している作品に今更だけどね。
世界は善意に溢れている、そんな映画でした。汚いものが綺麗に見えてくるとかそういう映画ではないです、はい。
関係ないけど
クラスで集合写真を撮るシーンがあるんですけども、その時の高木さんと西片の文字通りの立ち位置ね。あたくし的にはなんというかそこに唯一のリアリティを感じたというか。ちょっと安心したというかw
この映画は基本的に高木さんと西片、
「ふたりのために世界はあるの」
というのが大前提なんだけど、このシーンだけは俯瞰の視点というかね。ある意味では作品唯一の良心と言えるかもw
高木さんのエンディングはこの曲カバーしてほしいです!