おつかれさまです。
完結編
いや~映画の公開をずっと楽しみに待っていたんですよ。なんてったってアイドルいやなんてったって完結編だからね。今日という日を待ちわびていたんです。
なんてね
ずっと待っていました!なんてね(嘘)™。本当はね、原作未読、TVアニメシリーズ未視聴だから。まぁいつもだいたいそうなんですけども、原作ものか劇場オリジナル作品かどうかは関係なくふらっと鑑賞してきた次第であります。
「漫画読んでいない」「TVアニメ観ていない」
そんな前提の鑑賞なんで「完結編」ってのはあんまり関係なく鑑賞させていただいた感じです。だから結末が原作通りなのか改変しているのかもよくわからない。
何の思い入れもないのが良いのか悪いのか。ただ予備知識がなくても楽しめる作品に出会えると嬉しいわね。
だいたいね
最終回ネタというか
「五当分の花嫁」最終回は交通事故で五つ子ちゃんの身体がバラバラになり、無事だった部分を手術でつなぎ合わせて一人の花嫁にした
なんて話をわりと真に受けていたクチだからねぇ。映画館で観たら全然違うエンドじゃねぇかっていう。まぁある意味、裏切られました。どこでそんなデマ仕入れてきたんだっていうのは今となってはの話であります。
正ヒロイン
ヒロインが五人、まぁ五つ子ちゃんだからね、いるんだけども誰が正ヒロインか初見でもわかるようになっている。映画で初めてこの作品に触れたあたくしにでもわかるようになっている。なんならグッズ売場でもうわかっちゃうくらい(ほんとかよ)。
だからラストも不条理さってのはまったくなくて。原作を知らないけれど、五つ子ちゃんのうち誰もが選ばれる可能性を匂わせてくる構成にも
「いったい誰が選ばれるの?!」
みたいなハラハラドキドキはない。
「この子が正ヒロインなんだろうな」
っていうのがわりと初めから見えているので王道というかね。
人気順はともかく選ばれない他の子のヲタになると、なんていうのかな、選ばれない為に存在していると言ったらアレだけど、その子のことを思うと胸が苦しくなるんじゃないかな(そうか?!)。今作に限らず良い作品とはいつの世の中もそういうもんかもしれないけどね。
いやまぁそんな気合を入れて応援しているヲタがいたらね、いいと思うわね。選ばれなかった子も救われると思う。
最近のヲタってスマートじゃない?!勝ち馬に乗らなきゃいけないわけでもないんだろうけど
「負けヒロイン」
に対して何もできないけども、柱の陰から俺だけはおまえにねっとりとした熱い視線をつらぬくみたいなさ。そういうのないよね。
「これっきりだなんて決していわせない」
って、選ばれない不条理に抗うより
「わかってます、わかってます」
的な感じでね。何言ってんだかさっぱりわからんけどw
負けヒロイン
五つ子ちゃんのうち四人は選ばれないわけだから、「負けヒロイン」の生きる道というか彼女たちをどう救うかってな話なんだけど、劇中での描き方としたらそういうのは特になくて。
で、ないんだけどもちゃんとハッピーエンド。悲壮感っていうと大袈裟だけど
「本当にそれで良いのかい?!」
って気持ちにはまったくならない。本心で言えばこの結末に納得していない子がいるとは思うけども、そこはね、やっぱり描かれないんですよ。
方向としたら逆に
「雨降って地固まる」
的な。何処まで、行くまで、やるまで、五つ子ちゃんはずっと一緒なんだよっていう。劇中でも語られるように彼女たちのつながりが切れることはこの先ないんだろうなと。そんな終わり方。
エンディングには立ち上がって拍手をしたくなるほど(ほんとかよ)。上杉と中野さんとの結末もそうなんだけども五つ子ちゃんの人生ってのが輝く瞬間、そんなオーラスなのよね。
ガッデム祭り 2022
文化祭が物語の舞台の中心だからっていきなり「ガッデム祭り」ってなんだよって話。まぁちょっと言ってみたかっただけなんだけどね。なかなか日常生活で
「ガッデム!!」
とか吐き捨てる機会ってないじゃない?で、
祭りといえば同時期に鑑賞していた劇場版「からかい上手の高木さん」を観た後は
「ガッデム!!」
みたいなことは感じていたわけですが(何が?!)同じくトゥルー・ラブストーリー、純愛ラブコメに括られるであろう映画「五等分の花嫁」に対しては、そういうのないのね。全然ない。
西片と高木さん、中学生の恋愛に
「ガッデム!!」
していたのに、これが上杉と中野さん、高校生になるとそうじゃない。なんなんだろうなって思うに、OVER&OVER BOB BLOCKMAN MIXな言い方をしますと
over&over 終わると思ってたけれど
over&over こんなに愛しているんだから
over&over 全てがまた始まっていく
ってことなんですよ(何が?!)。
「五等分の花嫁」に関しては誰も選ばないっていう選択、そこで今までの日常にケリをつけること
「それもまた人生」
誰かを選ぶことで他の誰かを失うこと
「それもまた人生」
ちゃんとさ、そこに決断があるわけですよ、自分で自分のレールを走りだそうとする、そんな自身の人生を全うしようとする意思、逞しさを感じるわけです。ちょっと言い過ぎだけど
「生きていくってそういうことだわよね」
ってくらいのことは、ギュっと詰まっている。
西片と高木さんはね、言葉は悪いんだけどもやっぱりガンダーラの住人っていうのかな。絵空事、いや実際に絵なんだけどもwそこにある汗と涙は、人生の代償ではなくて。
まぁ代償を差し出すって、そんな中学生にしろ高校生にしろ未成年の人生、山あり谷あり、一歩進んで二歩下がるじゃないだろうってのはもちろんわかります。
ただ、なんだろうな
「君と出会えたから」
ってのはあってほしいじゃない?音を立てるか静かにかはわからんけど
「何かが変わっていく」
っていうね。昨日の続きが今日で、今日の続きが明日で。でも確かに昨日と今日と明日は違うんだ。なんで違うんだって
「君と出会えたから」
っていうのが嘘でもあったりするとショーとしたら素敵というか助かるじゃない?華麗かどうかさておき人生という名のショーではね、やっぱり、そういうことがあったらいいよね。
で、映画を観るってのは、そういう嘘を求めて1900円を払ってるようなところもあるわけです。
まぁ何でも意味を見出そうとするのはヲタクの悪い癖よね。で、映画「五等分の花嫁」には、そういう嘘がきちんとある。そんな風に思える映画だったわね。
え~総評
あたくしは映画館自体が好きなので、つまらない映画(失礼)を観ても
「時間を無駄にした!金を損した!」
とかはあまり思わないタイプなんだけども、つまらない映画(失礼)の方が筆が捗るのは事実。あれなんなんだろうな。たんにブツブツ言いたいだけなんだろうか。
さて、映画「五等分の花嫁」。今作はおもしろい。わりと満足しちゃって書くことがないくらいw
上映時間は2時間以上あるけど苦痛にならない。原作もTVアニメシリーズもまったく観ていないけれど物語に納得できるし楽しめる。退屈しない。
「何だよこれ・・・」
みたいなことがない。全て説明できているかというとそうではないんだけども「人間の集中力は60分が限界」説信者なので、2時間以上あったら半分は右から左に抜けて記憶になくてOK(何が?!)。
映画自体、ものすごくきちんと、丁寧に、真面目に作っているんだと思う。しかしながら
「完結編だけ観てもこの満足度なんだから初めからずっと追いかけていたら・・・」
なんていうのはないw。
「五つ子ちゃんの物語を遡って・・・」
みたいな気持ちにはならない。一本のアニメ映画として完成度が高いんだろうね。もうこれで、お腹一杯。今作だけで五つ子ちゃんと上杉の関係、大袈裟に言うと彼氏彼女たちの青春を納得させるだけの出来映え。
きっとそうっす そんな気がするっす。
今観てもいいねw