おつかれさまです。
デルタ?!
青い空が 澄んだ風が たとえ星が 裏切っても
私たちだけは 絶対裏切らない裏切らない
別れを超え 涙を超え 続く夢の五重奏は迷いの果てに
明日を問いかけて 追いかける
いつかこの声が果てるその日まで 歌うよ
まぁデルタと言えばワルキューレ。ワルキューレといえば裏切らない。ということで、原作未読。TVアニメ未視聴。そんなんばっかりで恐縮ですが鑑賞してまいりました。映画「ゆるキャン△」は期待を裏切らない出来だったのかっていうね、お話です。
え?!△ってΔ(デルタ)じゃないの?!まぁそんなレベルの人間の書く感想ですから多少のことはご容赦頂けましたら幸いでございます、はい。
マクロスと間違って鑑賞したとかそこまであたくしの痴呆は進行しておりませんがたまたまね、主要キャラクターが五人だったりとかそんな感じですかね。
暗い気持ち・暗い愛
Stand up, ダンスをしたいのは誰?
って、まぁダンスってのは汗だくでがむしゃらに生きる、そんな姿を「ダンス」という言葉で表現しているわけですが、まったくそういうの感じない映画という点では確かにゆるいです。
あとね、映画を観終わった後に暗い気持ちになるのは何故なんだろうか。退場するお客さんたちも押し黙っているような。多少なりとも面白い映画だったりすると、お喋りな老若男女諸氏が
「あーだったこーだった」
言いながら劇場から出ていくもんだと思うんですけども、かなりのレベルで沈黙。昨今の映画館の退場ルールとしては無駄口を叩いてないでさっさと無言退場でいいんだけどねw
まぁ内容が微妙だったり(失礼)中身がなかったり(失礼)どうでもいい話わりに上映時間が長かったり(失礼)。そんな映画の時は退場列のお客さんもぐったりとした様子で黙ってヨタヨタ歩いていくことが多いわよね。
あ、今回の「ゆるキャン△」がそうだとか言ってないわよ、あくまで一般論。一般論ですよ。鑑賞後、余韻に浸りながら帰りたい時にペチャクチャ感想を話ながら歩いている子がいると
「うるせーな、マジで〇すぞ!!」
なんて言いたくなる時もあります。なんてね。てぃひ。実際のあたくしはそんな時ひとり途方に暮れる気の弱いピエロなんでどうもすいません。「マジで殺〇ぞ!!」とか口が裂けても言えないです、はい。
物語は
え~となんだっけ?!あぁなんで暗い気持ちになるのかって話だったわね。物語としたらねぇまぁ特に語ることもない感じ(失礼)なんだけどね。いや暗い話なのかって点でよ。
物語的には一応、起承転結喜怒哀楽って流れもあるし卒がない。卒がなさすぎるくらい。卒がないっていうのはツッコミどころがないってことではなくて当り障りがないってことね。あたくしは作り話にリアリティを求めてるタイプでもないので
「そんなアホな!」
云々っていうのは感じない。口を半開きにしたまま宙を見つめコーラ片手に
「まぁそうなんだろうな・・・」
と反芻する、限りなくどうでもいい内容(かなり失礼)というか。落ち着くべきところに落ち着いているんでまぁ卒がなさすぎるといいますか。言葉の使い方としてはちょっと違う気もいたしますけども、そんな感じです。
ストーリーは何処かで盛り上がる、何処からか盛り上がるんだろうなと期待しているうちにシレっと終わってしまう感じです。肩透かしなところがね、あるんじゃないかなと。せっかくの劇場版なんだから激しく激しい情熱もアピールしてほしいもんです。
芝居のせい?!
TVシリーズを観ていないのでなんとも言えない部分もありますが、まあキャラクターの演技、そういう演出なんだろうけど、あまり感情的にならないというか、剥き出しの感情がぶつかるとかそういう雰囲気でもなくて。お上品というかとっても控え目で、そのせいもあるんだろうけどね。
淡々と
実に淡々と物語は進んでいく。キャラクターの芝居も立ち居振る舞いも淡泊。そして何よりも実に淡々と物語が進んでいく。
で、それぞれのキャラクターはその人なりの立ち位置で人生色々的な感じではあるのだけれど、結局のところ誰も本質的には困っていない。切羽詰まっていない。そんなわけで当然暗黒面に堕ちる子もいない。当り障りのない話がダラダラ続いて(失礼)、誰かが損をして、その分、誰かが得をするという
「世知辛い世の中」
ではないのに
「人に感謝」
みたいなお説教(失礼)。
リア充どもは爆発しろ!!
別に野島伸司先生的な世界観である必要はまったくない。まったくないんだけども、五人も主要キャラクターがいるのに誰も困ったところを見せない。弱いところを見せない。
いつでもどこでも連絡をとることができて離れたところに住んでいるのにすぐに駆けつけることができる、そんなリアルな友達なのに。ネイティブSNS世代というのか自分の良い部分しか見せない。
上っ面の上っ面による上っ面の付き合い。泥臭くないんだよね。ヨゴレいや汚れない綺麗で清潔な虫一匹いない場所でキャンプしているような。おまえらのキャンプには泥どころか砂粒ひとつついていねぇんだよってね。
まあそんな汚れ芸人の話じゃねえんだよってことなのかな。
なんだかものすごく浅いところで彷徨っていや彷徨ってすらいないの。だからエンディングにむかって達成感とか爽快感とか全くの無縁で途中寝ていたわけじゃないのに
「あ、終わり?!」
って感覚であります。主要キャラクターが五人もいたら集合する時に誰か人〇事故くらい起こせや。そしたら少しはどんよりとした劇場の空気も客の目も醒めるわ。安心安全。徹頭徹尾安心安全。いや~癒されるね(はぁと)。
え~総評
監督からの骨太のメッセージを受けとりまして鑑賞後はとてつもない暗い気持ちになっていたわけです、はい。
いや、全然そんなこともないんだけどwゆるキャン△のゆるキャン△たる所以というか、そこに全てを賭けているわけじゃないからね。このほどほど感がねぇいや~癒されるね(はぁと)。
ネタバレしませんけど
「ミッションコンプリート!」
と言いながらポチっとボタン押すようなwそんなラストじゃないから成し遂げたり、やり遂げたりってのがなくて、女子高生が大人になってもキャッキャッウフフしていただけというかね。
もう良い歳した大人になったんだから片手間じゃなくて全力でブッ込んでくる彼女たちの姿が観たかった。ギリギリだったりスレスレだったりカツカツだったり。勝手に加速していく人生に全力で抗う、そんな大人になった彼女たちに会いたかった。
ハッキリ言うと
『定年間近で子供も独り立ちして悠々自適な熟年同窓会』
みたいなノリなんだよね、この映画。大人になれば真っ当なだけが人生じゃないはずなんだけど、そこを踏み外してしまった人間には登壇する資格もないなんて健全過ぎるわ。もっと本気で人生の荒波をサヴァイブしていこうぜ!!(何が?!)。
って空調の効いた映画館で朝イチからアニメ映画を観ているような、ゆるい大人が言うようなことでもないんで大変恐縮です。
あ、食事しているシーンは美味しそうなんで、そこは良いと思いました。
劇場版のフィギュアさっさと出せや!いつまでも子供のままじゃいられないんやで!!