おつかれさまです。
今までで
今回のお話がシリーズ中いちばん怖かったわね。まぁあたくしにとってはですけども。忍びよる恐怖とか怪異とか全然そんな感じでもないんだけど、今まででいちばん恐ろしく感じたのは何でなのかしらね。
物語は
小桜から急ぎの呼び出しを受けた紙越空魚と仁科鳥子。小桜邸には瀬戸茜理がいた。どうやら大学では紙越空魚に声がかけにくく、小桜を頼ってきたようだ。
相談の内容は、瀬戸茜理の幼馴染、市川夏紀ことなっつんの遭遇した怪異についてだった。庭に現れた猿から「サンヌキカノ」という老婆に渡すようにと歯をもらったという。
紙越空魚によるとそれは有名なネットロアで、「サンヌキカノ」に歯を渡すと交換に歯をもらうので今度はそれを埋める。ネットロア自体はそこで終わりなのだが、どうやらなっつんは猿からもらった歯を捨ててしまったらしい。そしてその後は諸々の怪異に悩まされているとのことだった。
紙越空魚と仁科鳥子、瀬戸茜理はなっつんのもとを訪れる。庭木の根元に、骨壺が埋められており、中には無数の人間の歯が入れられていた。他にも首のない犬の骨や神棚が庭から見つかった。誰かに呪いをかけられているようだ。
そこに「サンヌキカノ」を名乗る老婆が現れる。抵抗したなっつん、瀬戸茜理は歯を抜かれてしまう。紙越空魚の眼で見つめられた瀬戸茜理は狂暴化し「サンヌキカノ」を殴り続け消滅させてしまう。
で、何処が怖いの?!
まぁそういわれちゃうとそうなんだけどね。今までの怪異にくらべると「老婆」や「歯」っていうのが妙にリアリティがあるっていうのかな。あたくしの経験値のなかに気味の悪いものとしてポジショニングされているというかね。
話の通じないお婆さんに歯を抜かれるとか考えただけでも怖いわよね。で、今までは
「裏世界に行って怖い体験したよね」
って感じだったけれど今回は違う、こちらの世界に出てきているわけですよ。こちらが主戦場。現実世界に出てこられちゃこちとら逃げようがないわけですよ。
まぁアニメとして観たらね、そんなに熱量のある作画ではないんで(失礼!)異次元の怪異を感じるようなものはないんですけども、怪異の設定の妙といいますか「老婆」にしても「歯」にしても自分の現実世界に存在するものだからね。いつあたくしにも同様の怪異に襲われるかわからないわけだし(そうか?!)。
匂わせ
で、匂わせというか今回もチラチラと閏間冴月さんの情報が小出しになっているわけですが、瀬戸茜理によると閏間冴月と紙越空魚は似ているらしい。なっつん情報によると閏間冴月は気味の悪い女という印象でしたが、それに似ていると言われてしまった紙越空魚。呆然と見つめる仁科鳥子と小桜。
なんだろう、「そういえば、言われてみれば」って感じなのかしらね。でも今のところ出てくる閏間冴月のシルエットだと紙越空魚よりももっと大人っぽい雰囲気よね。ああ、瀬戸茜理曰く雰囲気や体形は全然違うらしいけど。いやそれじゃ全然似てないんじゃないの?!って気もいたしますです、はい。
全然ダメ!
で、今回めっちゃ怖かった(そうか?!)のに最後台無しにしてくれたのは良くも悪くも「歯」。瀬戸茜理の抜けた歯が最後、もとに戻ってメデタシメデタシなんだけどそりゃないっすよっていう。
「歯」はさ、元に戻らないからこそ、そこへのダメージってのが恐怖につながるわけじゃない?そんな簡単に「抜けた歯もくっつきました」なんて言われてもね。そら作り話だんだからそりゃそうだろ!ってなっちゃう。
痛みにリアリティを感じていたあたくしがどうかしているみたいじゃないの。これは作品としてガッカリですよ。まぁ原作はどうなっているのか、わからないですけどもいくらアニメだからって適当すぎ。
確かに美少女設定の瀬戸茜理ちゃんが歯抜けだったら間抜けだけれど、ホラー系じゃなかったのかよ!なんて思っちゃいますね。
いつも裏世界から命からがら脱出してるけども今更ながら描写としては軽いよねぇ、ノーダメージだし。ダメージはダメージとしてカウントしていかないと無敵状態なら恐怖に怯えることはないでしょ、作品の向こう側もこちら側も。
現実世界で「歯を抜く」という行為があったわけだから傷跡を残していかないと
「どうせまた元に戻るんでしょ」
で終わっちゃう。もとに戻せないからこそ人は恐れるわけでさ。ってそんな真面目な話じゃないのかな。。。
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