おつかれさまです。
物語は
今回の物語の中心はあいり。前回、アイドルイベント終了後、急変したあいりの態度の謎に迫るという流れでございます。
あいりの過去
あいりが急に稽古を休み、連絡もとれなくなってしまった。かつてジュニアアイドルとして水着撮影会などかなりきわどい活動をしていたあいり。
欲しいものを手に入れるためであり、周囲の人たちから持て囃されるためであったがある日ふとそんな自分に違和感が芽生え池袋の街を彷徨う。
ふと通りがかった道でチラシを配る、当時アリスインシアターに在籍していた雛咲いづみと出会い、舞台に魅せられていく。
現在
一方で失踪したあいりの代役を務めることになったせりあ。あいりそのものの演技を披露するものの周囲の反応はいまひとつ。級友の樋口真琴に励まされるが稽古での不安は拭いきれない。
劇団のドールからあいりが雛咲いづみに憧れていたいたことを聞いたあいりはスーパーマテリアルシアター前で黄昏るあいりを見つけ出し説得をする。
青春万歳
前回、前々回と違ってSFやミステリー的な要素はなく、コンパクトな印象なんだけれどもアイドルというものに対してのあいりのトラウマ、そして自分の本当にやりたいことを気づかせてくれた雛咲いづみへの想い。ここが中心になっているのよね。
難しいのは
舞台、演劇を志し、ジュニアアイドル時代と決別したあいりだけれど、ふたたびアイドル的な活動、ステージだけではなく特典会をするということに対して、もっといってしまえば特典会に参加しているようなファンに対してどんな気持ちなのかっていうのがね、ちょっときれいごとに描かれすぎてしまっているというか。
あいりのジュニアアイドル時代のファンがイベントに来てもうれしいものなのかしらん。もちろん今のあいりを応援しているわけだけどね。
ここは本当にむずかしい。下手をすると特典会、ファンとの交流事態を否定するかたちになってしまうからね。来るもの拒まずの姿勢は本音としてどうなのかっていうアイドル稼業の暗黒面には触れず終いなので、現実世界でアイドルヲタもやっているような方からするとエグ味が足りないかもしれない。
あいりにとって
劇中で度々繰り返される台詞
「できないなんて誰にも言わせない だって私には 君がいるから」
あいりにとっての雛咲いづみであり、せりあにとってのあいりのことよね。
かつて雛咲いづみが各務あいりを引っ張ってきたように、今度は各務あいりが守野せりあを引っ張っていく。あいりは過去の自分とこれからの自分がきちんと見える、肯定できるようになったとも言えるわね。
榊原かをる曰く「不安定なところがある」というあいりがきちんと地に足をつけて活動できるようになったということで無事アリスインシアターに復帰を果たす。めでたしめでたし。
樋口真琴ちゃんって
何かとあいりのことを気にかけている級友の樋口真琴。初回から続く、せりあの「樋口さん」呼びに対して「まこちん」呼びを推奨するその姿。せりあに対して何か特別な感情を持っていそうなんだけれども、そのエピソードは描かれることはあるのかしらん。
アイドルイベント特典会であまり人気のなさそうな(失礼!)せりあのところに唐突に現れて、第三話にてとうとう「まこちん」と呼んでもらえた真琴。客席からせりあを応援するだけで満足できるのか今後が楽しみだわね。
ちなみに
「ゲキドル」という言葉は演劇、アイドルと単に言葉を並べてみただけという、せりあの案が採用されたものです、はい。
ゲキドル挿入歌「アクトレスガール」