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劇場版「響け!ユーフォニアム」3作イッキ見の感想とか


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おつかれさまです。

朝からユーフォ三昧 

先日「届けたいメロディ」だけ観てきたんですけどせっかくなんでちょっとだけチャレンジ精神を発揮しまして

「北宇治高校吹奏楽部へようこそ」

「届けたいメロディ」

「誓いのフィナーレ」の3作連続鑑賞に挑戦してまいりました。最近もTVシリーズのオールナイト上映はありましたけども映画3部作の連続上映というのはなかなか機会がなくて、今回はイオンシネマさんに感謝感謝でございます、はい。

 

なんといっても徹夜じゃなくて日中なのが良いですよね。こういう企画があっても週末仕事帰りのオールナイト上映だと終映後「死にかけ人形」みたいになっちゃいますからね。好きな映画で朝帰りもまぁ楽しいんだけどねw

シネコンチェーンによって検温方法が違う

ちょっと関係ないですけど東宝シネマズさんは検温するのに設置された機械の前に立つと0.1秒くらいで体温が表示されるので

 

「時代は令和。さすがハイテクぅ~w」

 

なんて思ったんですけどイオンシネマさんはハンディタイプだからなのか計測する身体の部位によるものなのかエラー連発。ちょっとあたくしが危険人物みたいじゃないのwそういうとこだよイオンさん!!

 

まぁイオンシネマさんは割引率高いので映画館好き≒映画好きにはありがたい存在ですけれどもこういうところは一発でキメていただかないとちょっとあたくし恥ずかしいじゃないのwwっていうのは自意識過剰かしらね。

 

 

「北宇治高校吹奏楽部へようこそ」 午前9:50上映開始

で、さっそく朝から劇場版第一作目鑑賞。「ライブハウス武道館へようこそ」的な話かと思っちゃうのはもういい加減いい歳の方なんでしょうけども、そんな話じゃなくて主人公、黄前ちゃんの人生リスタートって意味での出発点へようこそってことよね。辿り着いた場所じゃなくてここから始まる物語っていう。

やっぱりこの場面でしょ 

いちばん好きな場面はね、あがた祭りの日に麗奈と久美子の大吉山でのやりとり。

 

久美子「高坂さんのこと。。。」

 麗奈「麗奈!」

久美子「。。。麗奈。。。」

 

ここね。誰でもその他大勢ではなくて特別になりたい願望ってあるじゃない?でもそれを叶えることができるのってほんとうに限られた人だけで、たいていの人にとって大人になるってことは自分が「その他大勢であること」を認めていくことで、麗奈が逆らいたい当たり前にある人の流れっていうのは最終的にそこだったりするんじゃないかしらね。

 

そして次はサンフェスでの立華高校に通う同じ中学の吹奏楽部出身である梓と再会した際のやりとり。でもここではまだ久美子はスタートしていることに気がついただけで自分の始まりについては言及していないというか自覚はない感じ。

 

続いては演奏から外されて悔しさのあまり宇治橋から「うまくなりたい」と絶叫する場面。自分の力不足からきた現状に「悔しくって死にそう」と漏らす久美子。ここで中学時代最後のコンクールがダメ金だったことで悔し涙を流す麗奈をフラッシュバックし、この力こそが強く前へ進もうとする、特別であろうとする気持ちの源泉であることを知る。

 

そして最後は自分自身に納得のいかない香織先輩と麗奈のソロパートをかけた再オーディション。香織先輩に特別な感情をもつ優子から八百長の依頼があり一瞬迷いを見せる麗奈に自分一人でも麗奈の側に立つと宣言する久美子。そこでは「殺されてもいい。だってこれは愛の告白」なんて一味も二味も違う青春ものを見せつけてくれるこの場面ね。もう関西大会とかどうでもよくなっちゃうよw

 

 

 

 「届けたいメロディ」 午後12:20上映開始

「届けたいメロディ」については先日の感想でわりと彼是書いてしまったのですけれどそれ以外には、駅ビルコンサートの場面。なんとか会場に姿を見せたあすかに対し

 

「わたしソロを吹くことになったからしっかり支えて」

 

とスコアブックを渡す晴香。ここは部長と副部長という関係よりも同期の絆っていう感じでカッコいい二人。ソロを無事にこなして安堵の表情と席に戻った時のドヤ顔、晴香部長におどけるあすか。あすかというと何かと香織との関係が話題になりがちだけれど「届けたいメロディ」では晴香に部長としての覚醒を促す存在としてのキーパーソンでもあったりするのよね。

 

ところで映画冒頭で小学生時代のあすかと一緒に帰路につくふたりの少女って香織と晴香なのかしらん。そのあたりは想像におまかせしますっていうところなのかな。

 

前作では香織先輩のために私情であれこれ画策していた優子が、あすか不在に動揺するみんなをまとめ、あすかを支えていこうと晴香が伝える場面では、部長の考えを支持し皆でついていく意思を毅然とした態度で表明し次期部長の器の片鱗をうかがわせている。吉川部長伝説の始まりでもある。

ユーフォっぽい?!

あすかが久美子を「こんなにユーフォっぽい子がいるんだ」と感じていたのは父親が作曲した「響け!ユーフォニアム」という楽曲にある、あたたかくて優しさにあふれているところ。

 

あすかにとってのユーフォニアムは父性でありこの楽曲のやさしさであるのだから、その点に関しては自分は全くユーフォニアムっぽくない、そんな自分の演奏するこの楽曲を自身の欠落した部分をもつ久美子にコテンパンにしてほしい、完全に昇華してほしいと思っていたんだろうねぇ。水管橋の場面はそういった素直なあすかがとても愛おしい。ふだんはやっぱりちょっとクセのあるタイプよね。

 

卒業式の日、あすかは「こういうの苦手だから」と誰にも見つからないようにひとり校舎を後にしようとする。最後の最後までわかったようなことを言ってしまうあすかに久美子が「何もわかってない」と応酬。あすかの処世術を正面から否定し飛び込んでくる久美子にあすかはきっと自分より相応しいはずと「自分にはもう必要ないから」といいながら「響け!ユーフォニアム」のノートを託す。

 

そのあとの

 

久美子「さよならって言いたくないです」

あすか「じゃあ言わない」

あすか「またね」

 

のやりとりは素顔を見せてくれるようになったあすかが久美子に残した社交辞令ではなく本当の心のつながりなんだろうね。

 

siro-touch.hatenablog.com

 

 

「誓いのフィナーレ」 午後14:50上映開始

作品の時間軸でいうと前作の卒業式から一か月くらいしかたっていないわけで急に成長した姿ってのもおかしいし、これはテレビシリーズでじっくりやってほしかったっていうのはあるわね。

久美子との関係 

この作品で久美子と塚本の距離が急に近づいたように見えて違和感があったのだけれど、こうして三作連続して鑑賞してみるとそんなに不自然な感じもしなくて前作から今作までの制作期間と作品内の時間軸の差をうまいことすり合わせていたんだなぁと勝手に納得しておりました。

 

また特別な存在であろうとする麗奈との関係では、今まで圧されていた久美子が実は麗奈の心の孤独にそっと寄り添う、麗奈にとっての特別な存在としてきちんと成長していて、「黄前相談所」なんてあだ名も納得できるようになった。

 

久石奏曰く久美子の「ボケっとした表情に騙されてみんな本音を話してしまう」っていうところね。あのセリフも三作連続鑑賞の視点で考えると物語の始まり、北中時代最後のコンクールでダメ金だった際の麗奈とのやりとり、あの場面まで遡ることができる。

もう一度スタートしたい 

劇中でもすべての始まりとして関西大会演奏前に語られる場面だけれど、1作目に戻ってリスタート、

 

「もう一度、始めるとは?」

 

っていうテーマに回帰していて、没になったサブタイトル「はじまりの朝」を象徴するであろうラストシーンからも富樫明生先生おっしゃるところの「one more try~正直者のテーマ」がまさにドンピシャ。

 

その視点から観ていくと、みなどの場面もどの瞬間も誰かにとっての「はじまり」。自分を再スタートさせる、その瞬間こそ人生を楽しむコツ的な説教臭い気がせんでもないけどもwそこは受け継がれる伝統「悔しくて死にそう」というセリフでニヤリとさせる京アニさんの上手さだよね。本当に痺れます。

 

何かが終わることは何かが始まること。「誓いのフィナーレ」というサブタイトルは「全国大会金賞」を誓った吉川部長と北宇治高校吹奏楽部の今年の結末でもあり「明日からの練習、頑張っていきましょう」という来年の始まりでもあり、「頑張るって何ですか?」と自問自答し続けてきた久石奏にとっての再出発であり、久美子の高校生活最後の全国大会金賞に向けてのスタート地点であり。

シト再生ってか?!w

「悔しくて死にそう」というか「死ぬ度に生まれ変わる」といってもいい。ちょっと大げさにいうと「再生」こそが劇場版「響け!ユーフォニアム」のテーマなのかしらんと思ってしまうほどに強く強く圧し出されてくる。

 

「誓いのフィナーレ」オーラスは久美子の「よろしくお願いします」のセリフで終幕する。これはそう、まさにエンディングでありながらオープニングなのよね。そして時期は未定ではあるけれど続編の制作も決定し、新しい曲が始まるのです。というところで例の事件が起こってしまいこの先はどうなるのかわからない。それでも彼女たちが再スタートしたことだけは確かなんです、はい。

三行でまとめると 

始まり、スタートってのがひとつのテーマで「誓いのフィナーレ」でも奏ちゃんの問いに答えるかたちで「麗奈の悔しく死にそうという思いがわたしの始まり」って再確認するシーンがあるけどそういう意味でずっと続いているんだよねぇ。

次の新作はこちら

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引用元http://anime-eupho.com/news/?id=397

原作未読のあたくしもこれはかなり楽しみだから原作ファンの良識ある先輩諸兄は脳汁ドバドバなはずw

 

siro-touch.hatenablog.com

 


 


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